猫又、化け猫、福猫、猫のフォークロア


by nekomanisto

称名寺

いつごろから「ネコ」が日本にいたのかで、途方に暮れていたので、ちょっとそれは脇へおいといて、唐猫の伝説があるお寺さんに行ってきた。

称名寺 神奈川県横浜市金沢区金沢町212-1 地図
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ここは もと北条実時の別荘に持仏堂を建てたのがその縁起だそうだけれど、現在は昭和47年に国指定の史跡となって、古文書をもとに復元された姿となっている。
復元が完全に終了したのかしていないのかわからないのだけれど、本堂の他に、妙な場所に祠だの若宮だのが ぽつりぽつりと建っている。
建立は1267年。そして寺に収める経典を載せた3艘の唐船がやってきたのだが、その船には経典を鼠から守るために連れてこられた唐猫がいたという伝説がある。唐船は唐猫を経典と共に金沢に遺して唐へ戻り、残った唐猫たちの子孫が「金沢の唐猫」として有名になったという。

ということになっているのだけれど、(手許にある参考書では)寺周辺に猫の姿はなく、唐猫伝説云々に関する資料も見当たらなかった。ご住職も大黒さんも見当たらず、話をきくことはできなかった。
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山門脇に打ち捨てられていた石のお稲荷さん。一瞬猫かと思ってしまった。
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池には、わたしも昔飼った事のある「ミドリガメ」の成長した姿。たしかこの亀、獰猛なんだとかきいたような気が…
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『すいません、ここに、唐猫の伝説があるって、ご存知ないですか?』
『ないねぇ』

今回は、非常に暑かったため、かー先生は車内待機で、大急ぎで中を見て周りましたが(アイドリングしたままでした すみません。クーラー切ると先生が死んでしまうので)境内、というか庭園内はものすごい蝉時雨で、びくびくものの踏査でございました(by 助手)




実際に称名寺に行ってみても、唐猫のカラの字も見当たらなかったので、この「唐猫の寺」の伝承が何処から来るのかといろいろ調べておりました。
江戸時代の俳人 越谷吾山(1717-1788)が著した方言辞書『物類称呼』巻2 に猫の異名のひとつとして、「かな」というのが挙がっています。
「かなといふことは、むかしむさしの国金沢の文庫に唐より書籍をとりよせて納めしに 船中の鼠ふせぎにねこを乗せてくる 其猫を金沢の唐ねこと称す 金沢を略して かな とぞ云いならわしける… 今も藤沢の駅わたりにて猫児をもらふに、其人何所猫にてござると問へば、猫のぬし是は金沢猫なり と答るを常語とす」というくだりがあるそうです。

…でも、暑かったからでしょうが、 猫の子一匹 見かけなかったな。
蝉ばっかりで。
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by nekomanisto | 2005-08-02 22:35 | - 金沢八景 称名寺