猫又、化け猫、福猫、猫のフォークロア


by nekomanisto

カテゴリ:付箋( 7 )

道灌を救った猫

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1477年(文明9年)のこと、現在の豊島区近辺を支配していた豊島城主豊島左エ門尉というヒトと、太田道灌(江戸城の堀を掘ったヒトですな>違)が戦をした。江古田ヶ原の合戦と呼ばれているらしい。その戦の旗色は悪く、道灌はちと負けかかっていたらしい。夕暮れになり、途方に暮れていた道灌の前に黒猫が現れて、道灌を自性院という寺に案内し、そこで無事に夜を過ごすことができたので、道灌はその戦に勝利することができたのだという。猫のおかげだと感謝した道灌は、その猫を大切に終生飼い、猫の死後手厚く葬り、自性院へ猫の地蔵像を奉納したのだという。
この黒猫は名無しなのだけれど,一説には「タマ」といったという説もある。
それで、新宿西口の住友ビルの入り口に、(そこが道灌の居城のあったところらしい)黒猫のタマちゃんの像がある。皆さんに撫でられ、可愛がられてぴっかぴかです。
自性院へは、肝心の猫地蔵のご開帳が年に一度なので、(秘仏なのですね)まだ行っていない。
今回は、ボクは潜伏中だし、化け猫スポットというわけでもないので助手を使いにやりました。
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by nekomanisto | 2005-09-29 12:23 | 付箋

猫と浮世絵

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うるささう 月岡芳年 明治21年

原宿にある太田記念美術館に行って来ました。「浮世絵にみる愛されるペット」という企画展が開催されていたからで、これはきっと国芳の猫浮世絵なんかもあるに違いない、と思ったわけです。
浮世絵というと、江戸時代のもの、という感覚がぬぐいがたくあるのですが、実際には明治年間においてもかなり盛んだったようで、明治時代の作品も沢山ありました。
実際に、絶対数が一番多いのかどうかは判りませんが、展示されていた浮世絵 或いは肉筆画に描かれていた「ペット」の大半を占めていたのは猫で、わたしはその描かれている猫の毛色と尻尾にばかり目をやっておりました。
やっぱり、圧倒的に白黒ブチの猫が多い。尻尾も短くて巻いている イマドキにいうと、「かぎしっぽ」の猫が圧倒的に多いです。シマ猫は 1匹しか展示されておらず、まるでトラみたいな顔に描かれていて、(顔つきがコミカルで可愛かったですが)他の猫とは違いました。
浮世絵などの資料を散漫に見ていて、かーがシマシマと白斑の猫であるからか、自然とそういう猫を探しますが、そういう画にはあまり行き当たりません。近代以前の日本には、しまねこがいなかったのか??? と最初は早合点しそうになりましたが、どうもそういうことではなく、絵師たちの好みであるとか、当時の流行であるとかが大いに反映されているようです。そりゃそうですよね、猫のシマシマ柄って、いちばんありふれているはずですし、だからこそシマシマ猫というのは 画材としてあまり歓迎されなかったかもしれません。日本画としては、ごちゃごちゃしすぎだろうし…。
浮世絵に描かれたペット、ということで、さぞ歌川国芳の作品が多かろうと思ったのですが、実際にはさほどでもありませんでした。この美術館自体が、個人の収蔵作品を展示しているものなので、収蔵されていた方の好みによる淘汰も当然そこにはありますし。展示作品を拝見する限り、あまりケレン味のあるものは好まれなかったようですから、国芳はお好みではなかったとしても、「そうかもねー」という感じでした。
歌川国芳という人は、猫好きで知られた絵師だったようですが、遺された作品も、なかなか変わったものが多くて面白いです。猫を描いた戯画も数多いようですが、一番わたしが気に入っているのがこれです。中央にある「ニャロメ」のような猫又の絵。
これは当時ご禁制だった役者の似顔絵を落書きにみせかけて描いたもので現存するものは3種類あるようですが、そのうちの一枚にこのネコマタ君がいます。ちゃんとてぬぐい被っているし、尻尾も二股だし、これはなかなかに貴重な資料です。(by 助手)
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by nekomanisto | 2005-08-14 22:38 | 付箋

縄文時代の猫

縄文時代の貝塚から猫の骨が出土しているらしい。
今、手許にある資料には、猫の骨の出土地、とあるだけなので、猫って、イエネコなのか、ヤマネコなのか、どっちだか判らないのだけれど、メモとして以下、羅列しておくことにする。

貝塚名      所在地
一王寺      青森県八戸市コレ皮一王寺
椎塚        茨城県稲敷郡江戸崎町高田椎塚
真福寺      埼玉県岩槻市真福寺
大井権現町   東京都品川区大井権現町
馬込        東京都大田区馬込4丁目
下沼部      東京都大田区田園調布
高田        神奈川県横浜市港北区高田町
野島        神奈川県横浜市金沢区六浦島
中興        新潟県佐渡郡金井町金沢
石山        滋賀県大津市石山
権現山洞窟内  島根県八束郡美保関町森山
有喜        長崎県諌早市有喜町六本松
伊川津      愛知県渥美郡渥美町伊川津
日向洞窟     山形県東置賜郡高畠町竹ノ森

More;猫土偶?
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by nekomanisto | 2005-07-28 21:34 | 付箋

猫の大きさ

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歌川国芳:猫のすずみ(国芳の猫浮世絵は、元祖なめ猫だー)

ちなみに、僕の体格は、頭から尻尾の付け根までが約45センチ 尻尾が約30センチ、体高は、肩から地面までが約31センチ 体重は4.5kgです。どちらかといえば大柄な方だと思います。天敵の主治医が、僕をみて「わ、でかっ!」って言いましたからね。

古い文書に書かれている猫の体格については、前出の「宇多天皇御記」にある体長45.5㎝ 体高18㎝ が一番古い記録だが、この寸法はちょっとおかしい。
(一説には、香箱をつくっている姿ではないかといわれる)
ただし、体長が、尾の先まで含めた長さであれば、若しくは、にゅーーーーーんと延びきった姿を測ったものであれば、納得できなくもない。いずれにしても、当時のほかの周囲にいた猫よりは小柄であったらしい。
今昔物語の「猫恐の大夫」に出てくる、「灰毛斑なる猫の長1尺あまり」とあるので、これが尻尾を含めない体長であれば約30㎝、ほぼ現代の我々一族とかわりない。
「古今著聞集」には、宰相中将の乳母の猫は高さ1尺(約30㎝)。これもまた普通サイズである。
ぐっと年代が下って、山東京山の「朧月猫乃草紙」に出てくる雄の大猫の「玉」というのが、「大きさは常の猫三ツ合はしたるほど」「おもさは二歳の小児」で、雀も鼠もひと睨みで逃げられなかったと書いてある。
江戸時代の瓦版にこんなものがあるそうだ。麻布笄町(…今のどこらへんだろう)大名屋敷で、ご隠居づきの盲目の鍼医者が、狐に化かされた。(ああ、またきつねだ…)主人が怒り、狐を毎夜捕らえさせたところ、5疋目に大猫を打ち取った。全身斑の二股の尾の猫の絵が添えてあって、「其ねこ、おおきなること古今ためしを聞かず、尾二股、立丈壱尺三寸(約39cm)横三尺二寸(約97cm)」と書かれているという。この猫が4匹の狐の親玉だったのだ、ということになったらしい。どうせ誇張するならもっとトラぐらいに大きくしたらいいのにー。

東北には山猫の伝承が何故か多い。伝承だけでなく、実際に捕らえられて殺され、毛皮の残っているものもいくつかあるようだが、いずれも野生化したイエネコ、ノネコであって、山猫ではないから、体格もほぼ僕と同じぐらいだ。伝承されている話はいずれも稀代の大猫なのだけれどね。
ギネスブックには、1977年、英国エセックス州のペルシャ系雑種猫の「タイガー」君というのが、体重19.5kg、体長94㎝という記録を残しているが、これはホルモン異常のためだったらしい。
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by nekomanisto | 2005-07-27 17:03 | 付箋

猫の名前

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我輩は猫である。名前はまだない。
この書き出しは、中身を読んだことがなくてもご存知の方々がいるであろうぐらい有名だけれど、先に書いた元祖日本の猫バカであらせられる宇多天皇が愛猫には名前があったかどうか不明である。時代が少し下って100年後、一条天皇(これまた超猫バカだったらしい)が、猫の子が生まれたときに、人の子と同じ儀式を行い、守役の女官をつけ、宮中に出入りするためには位が必要だからと、五位の位を与え、「命婦のおもと」という名前をつけたというのが枕草子なんかに載っているそうだ。この名前が現存する最古の日本の猫の名前ということであるらしい。
…この猫が鼠を追っかけたりしたら、宮中の人々は「はれ、あなや、命婦のおもとどのが~」とか言っていたのだろうか。悠長すぎて、間に合わないな、きっと。
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by nekomanisto | 2005-07-27 15:47 | 付箋

閑話(^^;

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Photo:動物の恋人

…なんか、こういう顔のヒトがいますね…。
ぶすかわいいマヌルネコの赤ちゃんを見てきた | Excite エキサイト
ちょっとマヌルネコに寄り道。
我々イエネコの源流といわれたこともあるそうで。
マヌルというのはモンゴル語で「小さな野生ネコ」という意味だそう。小さなってことは大きいのがいるということか…ユキヒョウとかかな?
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by nekomanisto | 2005-07-15 22:37 | 付箋
まだまだ狐からはなれられないでいる。
e0023828_13324675.jpg猫の瞳はこうやって縦に絞れる。
狐の虹彩はどうだったろうか。急に気になって、図鑑やらwebの写真やら調べ始めたけど判らない。そこまで目が写りこんでいる写真がない。ナンでそんなことにこだわりだしたのかというと、狐についてざっと事例を挙げたら書こうと思っている狸について、狸もタテ目だから猫と一緒くたにされたらしいという説があるというのを読んだからだ。
狸もタテ目なの? 知らなかった。
困った。ホンモノの狐を観に、助手を動物園にやるしかないか?

More:狐の虹彩
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by nekomanisto | 2005-07-13 13:40 | 付箋